Wed 05/29 2019

routine #1

20:002
routine【完】



変わらない朝。



6時の目覚まし。

コーヒーメーカーをセット。

トーストにハムエッグ。

ちぎっただけのサラダ。

テレビではニュースと天気予報。

歯を磨き、顔を洗い、髪型を整える。

カバンに必要な物を入れ、7時に家を出る。



毎日同じルーティーン。



それは、


晴れの日も、雨の日も、


暑い日も、寒い日も、


少し風邪気味でも、そうでなくても、





あなたがいても、



いなくても。










一緒に暮らしたのはわずか半年。


俺の人生の中で、一番幸せだった時間。


目が覚めると、あなたが俺を見ていて、


おはよう、って笑う。


俺は恥ずかしくて、布団で顔を隠し、


おはよう、って答える。


それが、1日の始まり。




元々は出かける寸前まで寝ていたい方。

朝ご飯も適当。

だけど、2人で暮らすようになって、

俺の朝は変わった。



あなたと同じルーティーン。


毎日、毎日。


それが幸せだった。







「キュヒョナ、別れてくれないか」


何か思い悩んでいる感じはしてたけど、別れ話なんて露ほども考えなかった。


理由を問う俺に、あなたは言った。


「今度、ニューヨークの支社長になる。どのくらいの期間になるかもわからないし、遠距離は無理だよ」





あなたは行ってしまった。


俺の心を持ったまま。




残ったのは、


あなたと同じルーティーンだけ。









仕事を終え、帰路につく。


途中のコンビニで晩ご飯を調達する。


夜は、卵も焼かなければ、米も炊かない。ラーメンすら作らない。


俺より忙しかったあなたとは、一緒に食べたとしても夜は外食ばかりで、家で食べるなんてなかったから。


大抵あなたは、日付けが変わるか変わらないかくらいに帰ってきた。


あなたを待ってなかなか寝付けず、そういう時に限って遅くなり、明け方までソファーで毛布にくるまっていたことがあった。


あなたは、ごめん、と謝りながら俺を抱きしめた。


俺が待っていたかっただけだから、と抱きしめ返した。


もし帰りが遅くても、必ず12時にはベッドに入って、とあなたは言った。





12時。


テレビを消して、パソコンも消して。


今日も俺はベッドに入る。


夜の時間、唯一のルーティーン。





ベッドに入って、あなたを待つ。



もう帰らない、あなたを待つ。




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